現役のプロが解説!水道のトラブル・対処方法!

トップページ

はじめまして。北九州市で水道工事センターをやっている健聖といいます!

このページでは水道のトラブルに対する対処の仕方考え方について、何処よりもわかりやすく丁寧に解説します

すぐに本題に入りたい方は下記目次から、気になる項目をクリックしてください

私はこの業界で業務を10年以上やってきました

その中で市民の方々と水道局との懸け橋となるよう努力し、今も仕事を行っております

さて、そんな私がなぜこのようなブログを書き始めたのか

それは、水道のトラブルって結構焦りますよね

実際に起こるとどうしてよいかわからなくなったりすると思います

そこで、実際に事が起こった時に原因や対処方法がわかればいち早く安心できるよねってことで

このブログをお送りしたいと思います

漏水発見!

 まずは、水道の漏水です

 上の画像は実際の漏水状況(埋設されている漏水管を出した状態)ですが、皆さんが漏水を目の当たりにするのは地面からモコモコと水が湧いている状態がほとんどだと思います

 それが自分の家の敷地内や目の前の道路上だとビックリ!

 そんな時だからこそ冷静に見てみましょう

 まずは水が湧いている箇所を見ます

☆道路で湧いている

 道路上(公道)は水道局の管轄です。慌てずに水道局へ通報して下さい。直ちに所轄の水道工事センターが向かいます。

 ※但し、道路でも私道の場合は宅地と同じ扱いになります。この時の取り扱いは次の宅地内漏水の項目で説明します。

☆宅地内で湧いている

 まず最初に説明しておきたいのが、宅地内の給水管(水道メーター除く)はすべて地主様の持ち物であるということ。

 よく誤解を受けるのが、「道路から水道メーターまでは市の持ち物だから、役所の方で修繕してもらえますよね」と言われます。

 これは間違いであり、宅地内の修繕はすべて有料工事となります。ただし、救済措置はあります。(内容は後述します)

 これを理解した上で、宅地内漏水でまず調べたいのが、メーターから道路側なのか家側なのかです。

 その手順ですが、

 まず水道メーターを見ます。

 蓋を開くと見えるのがこのパイロット!

 メーターから蛇口で水が動けば、このパイロットが時計周りに回転します。

 逆に水が止まっている時は静止します。

 ここで、自宅の敷地内で漏水が疑われるときにメーターパイロットを見たら、(もちろん水を使ってない状態で)

 →動いている・・・メーターから宅内の漏水です。ご自分で水道局へ電話し市の漏水調査(簡易調査・無料)を受け、自費で水道業者に修繕or配管替えを依頼することになります。工事業者の選定に不安があれば、市の指定業者を紹介します。(調査に来た担当者に「業者リストをください」と言えばリストをお渡しします。)そして、修繕が終わった後、水道料金が上がっていた場合は水道料金センターへ相談してください。(減免の対象になるかを調べてもらえます。)

 →動いていない・・メーターから道路側での漏水です。基本的に宅地内は持ち主の管理財産となるため自費工事となるのですが、北九州市は救済措置があり1回だけなら公費にて応急修繕をしてもらえる場合があります。(配管が複雑であったり、漏水箇所が極端に深い・人が入れない等の悪条件を除く)その為、まずは水道局へ電話し、調査(無料)を受けましょう。

☆道路(私道)で湧いている

 私道は宅地内と同じ考え方になり、あくまで地主様の管理財産です。

 なので、自費工事で修繕を依頼していただく事になります。但し、こちらも北九州市の救済措置が適応できる場合があるので一旦水道局へ連絡し、調査(無料)を受けましょう。

水(湯)が出ない!

 生活の中で一番困るのがこの不出水です。

 これは、色々な要因で起こることがあり突然起こり得ますので、とても焦ると思います。

 一般家庭(一軒家)と集合住宅で原因や対処が変わりますので、一つ一つ説明していきたいと思います。

一般家庭(一軒家)

 →水が出ない 又は 水量が少ない

 〔考えられる原因〕

 ・漏水による水量不足  水が蛇口に到達する前に漏水により抜け出ている状態。

 ・水道メーターの網目に詰まり  水道メーターの入り口には異物混入による破損防止の為の網目が付いています。ここが目詰まりを起こすと水量低下や不出水となります。

 ・家の中の限られた所だけが出ない  蛇口の根本に網目(ストレーナー)やバルブが付いていて、それが詰まっているケースがあります。洗濯機の接続口の網目の詰まりや電動弁の故障というのもあります。

 ・給水配管の錆こぶによる詰まり  鋼管(いわゆる鉄管)で起こり得ます。現在の鋼管は内面ライニングと言って管の内面に錆こぶが発生しにくい造りになっています。ただ鋼管にも種類があり、「白ガス管」「黒ガス管」は内面に鉄部がむき出しになっており、錆が発生し閉塞します。

 ・付近の水道工事で辺り一帯が断水になっている  水道局発注工事であれば広報(ビラ)や告知(車両での音声放送)が事前にあります。断水中なので水は出ません。

 →湯だけが出ない 又は 湯量が少ない

 〔考えられる原因〕

 ・湯配管の漏水による水量不足  上記(漏水による水量不足)同様、漏水により蛇口までお湯が到達できていない状態。

 ・給湯器の故障  エコキュート等であれば内部に故障があるとリモコンにエラー表示がでて、停止している可能性があります。本体周りの漏水であれば実際に目で確認し、異常な濡れがないか見ます。

 ・湯配管の錆こぶによる詰まり  基本的に湯配管は銅管が多い(現在の新築ではほとんど使わなくなりました)ですが、稀に白ガス管を使用している所も見受けられます。そのようなところでは、これが発生してしまいます。

 →対処の方法

 ・水全般が出ないのか、お湯だけが出ないのかを確認、水道局へ連絡し症状を説明しましょう。水道工事センターが調査(無料)に伺います。

 調査内容としては、まず漏水がないか調査します。

 漏水が無ければ次に、メーターを外して水が来ているのか確認します。メーターの詰まりであればこの時分かります。

 メーターまで水が来ていない時は本管又は給水管に異常が発生していますので、原因の調査及び対処を水道局と検討して行います。

 メーターに水が来ている時は、宅内での異常ですので家主様から水道設備業者へ修繕を依頼してもらうことになります。

集合住宅(アパート・コーポ・マンション)

 集合住宅では、給水方式(水を各戸へ送る仕組)により原因や対処方法が変わってきます。

 〔直圧方式〕(上図真中) 道路の配水管(本管)の水圧をそのまま利用し、各戸へ給水管を通じて給水する形。

 〔加圧方式〕(上図右) 直圧方式では届かない高層階へ、ポンプにより加圧し給水する形。

 これらの方式は、一般家庭の給水方法と同じになりますので、考えられる原因も同じになります。

 但し、加圧方式でよくあるのがポンプの故障です。ポンプは機械なので、経年劣化や結露による基盤のショート・落雷や地震などによる安全装置の作動・誤作動等で止まってしまうことがあります。この時の症状として、同じ階層全体が水が出なくなります。

 〔受水槽・高架タンク方式〕(上図左) 敷地内の受水槽(水タンク)に水を貯め、各戸使った分を注ぎ足しながら、一定の水量を確保する方式。配水管(本管)が断水時にも受水槽が空にならない限り水が使えます。高架タンクは、屋上にある水タンクです。受水槽の水をポンプで高架タンクに送り、屋上から下階の各戸へ給水します。

 この方式は、受水槽の水が空にならない限り気づきません。しかも、水が出ないと気付いた時には、その建物全体が水が止まっている状態になります。原因としてよくあるのが、ポンプの故障とボールタップの故障。ポンプは上記同様で起こります。ボールタップは受水槽・高架タンクの水量を一定に保つための調整弁です。稀に詰まりや部品不良で水が出なくなる場合があります。

 →対処の方法

 集合住宅では、基本的に管理会社(建物や敷地全般を管理する業者。不動産屋が窓口だったりもします)というものが存在します。水や湯が出ない時は、こちらに連絡し対応してもらう形になります。

水が赤い!

 一般的に赤水と言われるものですが、色的には「赤い」「茶色い」「黒い」「水は透明だけど黒い粒がある」などが症状としてあります。

 原因としては、管内の鉄さび水垢成分が剥がれ落ちて流れ着くもので、通常の水の使用では滅多に起きません。しかし、配水管(本管)・給水管の漏水や水道工事の断水により管内の水流が変わる時に起きやすくなります。レアではありますが、落雷や地震等で管が振動した時に発生するケースもあります。

 →対処の方法

 5分~10分ほど水を出しっぱなしで様子を見て、それでも収まらない時は水道局へ連絡しましょう。水道工事センターが原因究明とメーター洗管(メーターを外して放水し赤水を抜く)を行います(無料)。その間の飲料はやめておきましょう。

水が白い!

 一般的に白水と言われるものですが、「乳酸菌飲料のように白い」ものや「微細な気泡が舞っている」状態が症状としてあります。

 これの原因は空気です。水道工事で管を切った時やメーターの取替で管の中に空気が入り、水に溶け込んだ状態です。

 →対処の方法

 赤水同様、5分~10分ほど水を出しっぱなしで様子を見て、収まらない時は水道局へ連絡しましょう。水道工事センターが原因究明とメーター洗管(メーターを外して放水し白水を抜く)を行います(無料)。その間の飲料は特に問題ありませんが、気にかかる時はやめておきましょう。

水道メーター取替・管理

 家屋に設置されている水道メーターは、計量法という法律の下に8年の有効期限を迎える前に交換する必要があります。メーターの管理者は水道局ですから、当然無料での取替になります。 

 メーターの交換時期になると、水道局からハガキで通知が来ます。その時によく受ける質問に答えていきましょう。

 「メーター取替時は立会わないといけないの?」基本的に立会いはなくても取替可能です。但し、水道工事センターが取替に伺った際、犬を放し飼いにしていたり(実際に噛まれた職人います)常時お水を使用していて水を止めれる時間帯が限られている等の制約がある時は、事前にハガキに書かれているセンターか水道局へ連絡して日時設定してください。

 「メーター取替後、水が濁っている」「メーター取替後、断続的に激しく水が出る」管内の空気が原因です。メーター交換時には、止水栓(バルブ)を閉めて断水し交換します。その時にどうしても管内に空気が混入することとなります。止水栓(バルブ)開ける際に外の散水栓でエアー抜きを行いますが、すべての空気を抜ききることは不可能です。その為、ご使用の際には、落ち着くまで水を出していただき、きれいになってから使って下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました